都市農業を守ることは豊かな生活を守ることに繋がっていく

食べるということは生きる上で大事な行為です。その食べ物を生産する場所が身近にあるという事は安心につながりますし、大事なものを作るという行為は生きる原点です。

娘と一緒にじゃがいも堀りのお手伝いをしました。

子どもの頃遊びに行った群馬の親戚が、キウィときのこ栽培の農家でした。お手伝いをしたり、自分がお手伝いをして育てたものを食べ、農家は素敵な仕事だと子ども心に思いました。そして自分も農業をやってみたいという気持ちを、多摩市に引っ越してきて、縁あって農家さんの所にお手伝いをさせてもらうことで叶いました。

しかし、農業は気候に左右される大変な仕事です。昨年の夏は大変な猛暑で、私も畑のお手伝い中に自分の汗で皮膚が痒くなったのには驚きました。農地を保全していくこと、その担い手を確保していくことは農家だけの問題ではなく、多摩市の大きな課題です。現在、多摩市産の野菜や果物、ブルーベリーゼリーやブドウなどは、学校給食にも使われています。

マンションの横にある水田。(多摩市一ノ宮)

 

2016年にできた都市農業振興基本法で、農地は都市にあるべきものと位置づけられました。農地は新鮮で安全な農産物を提供するだけでなく、良好な都市環境を守っていくなど重要な役割を持っています。実は、日本の文化は農業と密接に関わっていて、お祭りや様々な行事は豊作を願ったり、収穫を感謝するものであり、文化の伝承という点でも農業が身近にあることは大事なことだと思います。

2022年問題と言われる生産緑地の指定解除により、農地が無くなっていくことを大変危惧しています。お隣の日野市にはすでに農業基本条例があり、市や農業者だけでなく市民の責務も明確にした農業施策が展開しています。私は都市農業を守るための対策や参加しやすい援農の仕組みを提案していきます。