「水とみどりといきものと豊かにくらすまち」②農地の重要性

私の出身地、大阪では食べたことがなかったお野菜「のらぼうな」。

我が家では子どもたちも喜んで食べてくれる野菜であり、購入できるのも季節限定ということもあり、見かけたら買うお野菜の一つです。また、子どもたちから学校給食で食べた多摩市産の野菜が美味しかったから、それを買ってほしいと頼まれたこともありました。これらは市内に農地があって良かったと私が感じている一部です。

昔の多摩市は田んぼの風景が広がっていました。都立桜が丘公園の棚田は原風景ともいえる谷戸の地形が残っています

自分の住んでいる地域で作られている新鮮な農産物が食べられることは、食卓を豊かにしてくれます。都市農業は新鮮な農産物の供給の他にも、身近な農業体験・交流の場や災害時の防災空間、心やすらぐ緑地空間、環境の保全、都市住民の農業への理解の醸成など、多様な役割を果たしています。しかし、多摩市内の農地は減少傾向にあります。農地は私有地ですが、農地の減少は市民にとっての課題でもあるのです。

多摩市は気候非常事態宣言を出し、その中で生物多様性の大切さを共有し、その基盤となる水とみどりの保全を積極的に推進すると謳っており、農地も大事なみどりの一つです。農地があることにより雨水を保水してくれたり、猛暑日や熱帯夜の暑さを和らげてくれたり、さまざまないきものの住処にもなっています。しかし、市内に農地がある必要性を理解し、農業を応援する市民を増やすためには、数値で示すなど市民にわかりやすい形にする必要があります。

今年は「多摩市都市農業振興プラン」の中間見直しの年になります。一般的な農業の果たしている役割だけでなく、多摩市の農業が果たしている役割について、プランの中で具体的にし、農地の保全を市民と共に進めていく必要があります。

岸田めぐみの提案

■農薬・化学肥料に頼らない有機農業を推進する

■都市農業や農地を守るために都市農業推進条例を制定する

■農業者と学校をつなぐ配送の仕組み整備や補助金導入などにより学校給食食材への地域の農産物を推進し、地産地消率向上をめざす