「現役校長と語る」から学んだこと
以前、不登校をテーマとした「民間フリースクールと現役校長が語る教育の未来」にオンライン参加しました。この会が開催される発端は、文科省はフリースクール に通う子どもたちは校長先生の判断で出席扱いにできるとしていますが、学校によって対応が異なったからだそうです。
2021年に岐阜市が設置した不登校特例校、草潤中学校の話も出ました。草潤中学校は、例えば授業を自分の好きな場所からタブ
レットを使って参加できる、担任も自分で決められるなど、子どもの主体性を大事にし、全国から視察が来る学校です。そ
して多摩市教育委員会も視察に行っています。
岐阜市の2021年度の不登校生徒は500名以上いますが、草潤中学校の定員数は40名です。そのため草潤中学校への入学を希望する子どもが多数おり、抽選で通える子どもを決めたそうです。しかし抽選結果、草潤中学校に通えることになった子どもと通えないとわかった子どもの間に、無言の時間が流れたそうです。なんのための不登校特例校だという話は忘れられません。
多摩市教育委員会も不登校特例校の設置に向けて準備をしようとしています。対象をどうするのでしょうか。不登校の子どもたちの3人にひとりは、どこにも相談できず、繋がりもありません。一部の不登校の子どもたちは児童館を利用しています。今は個々に利用している状況ですが、学校や教育委員会はもっと他部署と連携し、孤立させずに子どもの学びを保障していく必要があると私は考えます。
教育委員会は草潤学校の視察で学んできたことを、今ある小学校、中学校で活かす必要があります。登校している子どもも、主体性が大事にされる学び場を必要としています。
岸田めぐみの提案
■一人ひとりのニーズに合った多様な学びの場を保障する
■ さまざまな理由で学びが途切れても、いつでも誰でも、学びなおしができるチャンスを保障する
■ 貧困による教育格差をなくす
■ 学校での主権者教育をすすめる