こどもの日に思う「こどもまんなか」
お花屋さんに菖蒲の葉が並ぶと、こどもの日だなーと感じますね。1947年に児童福祉法、翌48年にこどもの日が、そして51年には児童憲章と、終戦を期に、こどもが健やかに育つことがどれほど大切で重要なことか、国全体が共有したのだと思います。祝日法では、こどもの日は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日だとされ、母に感謝!?の部分には驚きましたが、5月5日は私にとっても、子どもたちが元気に成長することを願う日です。
さて、少子化で子どもの数が減る一方、2024年度に自らいのちを絶った子どもの数は過去最多と厚生労働省が発表しました。中高校生の女子が増加しているなどの傾向もあるそうですが、子どもをそこまで追い詰める社会を変えるには、自治体は何ができるのでしょう。
多摩市には「子ども・若者の権利を保障し支援と活躍を推進する条例」があります。子どもの権利を保障するには、啓発したり相談を受けて寄り添うことはもちろん、権利の侵害時には救済する仕組みが必要です。本市には子どもが相談や支援を受けることのできる子ども家庭支援センターや総合オンブズマン制度はありますが、それは条例が保障している権利の一部しかカバーしていません。子どもを追い詰める要素を一つずつでも減らすためには、他の自治体にも拡がる子どもに特化したオンブズマンを設置し、「人格を重んじ」ながら、子どもの声を直にキャッチする必要があるのです。
多摩市は「こどもまんなか」を掲げていますが、それはどういうことなのか。どう具現化できるのか。こどもの日を前に、改めて考えています。