毎日捨てられてモッタイナイ!~学校給食の牛乳を考える集会にパネリストとして参加しました~

学校給食の牛乳は、成長期の子どもたちに必要な栄養をバランスよく取れるよう、ほぼ毎回提供されています。そしてアレルギーがある等、牛乳を摂取することにより体に何らかの影響がある子どもは、医師の診断書を提出することで提供を止めることができます。しかし体に影響は無くても、牛乳を飲めない、飲まない子どもは一定数います。毎回飲めない、飲まないのに給食で提供され続ける牛乳。このことについてみんなで考えようという、市民集会が行われました。

学校給食センターによると2020年度の一年間(休校中の4,5月や長期休暇を除く)に、封が切られていない牛乳が13.3万本廃棄されています。これは割合で表すと11.2%になり、10本に1本は、全く口をつけずに捨てられていることになります。これには一口でも飲んだものは含まれていないので、実際にはもっと多くの量の牛乳が捨てられていることになります。

そういった状況に対し、子どもたちは担任の先生や栄養教諭による栄養についての指導を受け、ESD教育では食品ロスについて学んでいます。また会場からは子どもたちが楽しく飲めるように、牛乳に味を変えるものを混ぜるのはどうかという提案もありました。

 

廃棄の現状を生産者の方も大変悲しんでおられるという話が司会者からありました。改めてこの集会で感じたことは、この現状には生産者もそうですが、子ども達の栄養バランスを一生懸命に考えている給食センターの栄養士も、子どもたちや保護者も、皆にとって悲しい状況だということです。

また他のパネリストさんからの牛乳を捨てるということは、資源を捨てることだという話も印象的でした。

パネリストのみなさん。左から山口圭子さん(司会)、岸田めぐみ、松本靖子さん(NPO法人シェアマインド代表)、近藤惠津子さん(NPO法人コミュニティスクール・まちデザイン理事長)

学校給食の指導も完食することから、栄養バランスの取れた必要な量は示されますが個々の判断で必要量を食べるというように、昔と変わってきています。牛乳の提供も世界で共通のSDGsというゴールを目指している今、選択制に変える必要があると考えます。

学校給食が子ども達にとって、安心安全でおいしく、何よりも楽しい時間となるように、これからも皆で考えていきたいと思います。