上勝町視察報告②

おばあちゃんの葉っぱ事業~いろどり事業について~

昔は林業とみかん栽培が2大事業でした。みかん栽培は昭和56年の2月にきた大寒波により、みかんの木は枯れてしまいました。しかしその事を営農指導員の横石さん(このいろどり事業を始めた方)は、チャンスだと捉えていたそうです。なぜならみかん栽培だとみかんがなる時期にしか、収入がありません。これからは1年中、定期的に収入を得られるものがいいと考えていたからです。始めは野菜を作って売っていたが、おすし屋でお客さんが「つま」ものを喜んでいるのを見て、町に沢山ある葉や花が、環境の違いを生かすことで商品になることに横石さんは気付きました。これがこの事業の始まりです。

奥の葉っぱが美味しさを引き立ててくれます

ちなみにいろどりでは、山に生えている葉や花を採ってくるのではなく(視察するまでは、私は山から採ってきていると考えていましたが)、苗木から育てたもの、また冬はボイラーなどを炊いて季節を先取りしたもの、きれいな葉を摘むために一度葉をとってしまい、新しく出てきた葉を出荷しているそうです。自分たちの身近にあるものがお金になると町の人たちは始め思わず4軒から始まったこの事業は、今は町の大事な事業となり、国内外から視察に来るそうです。いろどりは、商品が葉や花など軽く、年齢を重ねても続けることができる、また仕事を自分に任されている、頭や身体を使うなど、収入以外のメリットが沢山あります。お金を得るための仕事だけでなく、町の活性化や、新しく人が入るのを促したり、健康であり続けることなど、沢山のことに影響をしていると感じました。またこの事業を立ち上げた横石さんの「情報をみんなに知らせることが大事。誰かが知らないと、トラブルになる。」という、みんなで情報の共有を大事にしていることが、この事業が成功した大きな理由の一つであると感じました。

~有償ボランティア輸送事業~

上勝町では過疎化が進む中、民間のタクシーやバスが休業や路線廃止されています。

有償ボランティア輸送事業町営のバス。よく見ると黄色のスクールバスマークもついてます。

今は町営のバスはあるが、ボランティアの人が自家用車を使用し、移動サービスを提供しています。有償ボランティア車は上勝町が発着地だとどこでも使え、委託されているNPO法人に会費を払うと町内に住んでいなくても、観光に来られる方等も使えます。上勝町の行っていることで、一番喜ばれているそうです。

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