子どもが学校に行きたくないと言ったら

「学校らしくない学校」を掲げて注目される不登校特例校の岐阜市草潤中学校

 2月3日、多摩市教育委員会による家庭教育学級に参加しました。

 明星大学の福田憲明先生による講演と、第2部では多摩市教育委員会による「あたごspace」の説明がありました。

 「あたごspace」とは、東愛宕中学校内に設置される不登校または不登校傾向が見られる中学生を対象にしたチャレンジクラスです。

 多摩市には、計算上では小学校で1クラスに1人、中学校では1クラスに3人、不登校の子どもがおり、「あたごspace」については、教育委員会からのラインによるお知らせ以降、たくさんの保護者の方から問い合わせがありました。説明会が開かれたことは良かったと感じるとともに、関心の高さも感じました。

  講演では学校に行きたくない、行けない子どもの身体に見られる不調や親として安心を与えるにはどうしたらいいのか等のお話があり、参加者はメモをとる、資料映像を写真に撮るなど、熱心に話を聞いていました。

 ところで、次年度に開設される「あたごspace」は、自分の好きな服で登校でき、体験的な学習が充実し、生徒がみんなで学んだりリフレッシュスペースでゆっくり過ごすなど、学びの場や方法を選択することができるそうです。

 しかし、こうした子どもに合わせた学びを必要としているのは、不登校の子どもだけなのでしょうか。

 福田先生のお話には「多様な自己表現を認め促すこと」や「ワクワクできること」「惹きつけられる何かがあること」等、学校に求められていることが何なのかの具体的な指摘がありましたが、それは子どもたちと共に考え、変えていくべきものではないでしょうか。

 文科省は次期学習指導要領に、授業を5分短くし、その分を各校が自由に使えるようにすることを検討しています。

 子どもの学ぶ権利を保障する場という学校本来の機能を発揮し、地域の全ての子どもたちが学び育まれる場となってほしいと思います。